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水道用語「給水管」

配水管から分岐して各戸の水道の蛇口まで水を送る水道管のことです。鉄や銅、ステンレスなどの金属系、硬質塩化ビニル、ポリエチレン、などの樹脂系、金属系の管に塩化ビニルでコーティングした複合タイプなどの種類があります。

●給水管について

給水管とは配水管から分岐して各戸の水道の蛇口まで水を送る水道管のことを言います。給水管の素材には鉛管、亜鉛メッキ管、銅管、硬質塩化ビニル管、ポリエチレン管、鋼管、石綿セメント管などがあり、使用する箇所の水質や管の受ける内外圧、管の特性などを考慮して使用目的に合った種類のものを選ぶことが重要です。
鉄や銅、ステンレスなどの金属系の給水管の中でも鉄管は昭和４０年代から昭和５０年代まで使われていました。銅管は給湯機などの機器内の給水管や給湯管として使われています。明治時代から使われてきた鉛管は水質基準を超える鉛が溶け出すことがあるため現在では使用が禁止されています。
硬質塩化ビニル管やポリエチレン管、ポリブデン管などの樹脂系の給水管の中でもポリエチレン管は主に建物への埋設引き込み管として多く使われていますが、屋内の給水・給湯管が樹脂管の場合はその他の樹脂管が主流となっています。
金属と樹脂の複合タイプの給水管は亜鉛メッキ鋼管の内部に塩化ビニルをライニングしたものや、鉄管の内外部に塩化ビニルをコーティングしたものなどがあります。金属のみの給水管に比べて寿命が長いので多くの住宅に使用されています。
水道水は、道路の下などに埋設された水道管から自分の敷地内の水道管を通り、その後自分の家の敷地内の水道管を通り、その後家の中の給水管や給湯管を経由して水栓金具まで運ばれてきます。この給水管や給湯管の内側に錆が発生すると、水道水に錆などが混じった赤水が出てくることがあります。赤水を飲んでしまっても直接健康に被害はないとされていますが、お茶やコーヒーなどの味が損なわれ、洗濯物が赤く染まることもあります。
更に腐食が進むと最悪の場合、管に穴を開けてしまい漏水によって部屋が水浸しになってしまうことが考えられます。給水管の寿命には耐用年数などの定めが特にありませんが、１５年くらいとしているところが一般的に多いようです。使用を開始してから１５〜２５年程度で給水管の内部にかなりの量の錆が見られる場合があることも報告されています。給水管の老朽化によって思わぬ事故が発生することもあるので、築１５〜２５年を目安に給水管の更新が必要です。